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ペルソナ5 ロイヤルがひどいと言われる理由と本当の評価

2026.04.08

「ペルソナ5 ロイヤル ひどい」——このキーワードで検索しているあなたは、おそらく購入を迷っているか、プレイ後にモヤモヤした気持ちを抱えているのではないでしょうか。

実は、ペルソナ5 ロイヤル(P5R)は世界的に高い評価を受けた作品でありながら、「ひどい」という声が一定数存在します。個人的にもオリジナル版とロイヤル版の両方をプレイした経験がありますが、この批判にはもっともな理由もあれば、誤解に基づくものもあると感じています。

この記事では、なぜ「ひどい」と言われるのか、その理由を徹底的に分析しながら、購入判断に役立つ情報をお届けします。

この記事で学べること

  • オリジナル版経験者の約半数が「追加コンテンツの量に対して価格が高い」と感じている
  • 「ひどい」という評価の大半は3学期の短さと既存ルートの変化の少なさに集中している
  • 新規プレイヤーとリピーターで満足度に大きな差が生まれる構造的な理由がある
  • 批判点を理解した上で購入すれば後悔する可能性を大幅に減らせる
  • P5Rの真価は「完全版」ではなく「拡張版」として捉えることで見えてくる

ペルソナ5 ロイヤルが「ひどい」と言われる主な理由

まず最も多い批判から整理していきましょう。

ネット上のレビューやSNSでの意見を分析すると、「ひどい」という声にはいくつかの明確なパターンがあります。すべてが的外れというわけではなく、それぞれに理解できる背景があります。

フルプライスに対する追加コンテンツの少なさ

最も根強い批判がこれです。

ペルソナ5 ロイヤルはオリジナル版のペルソナ5に追加要素を加えた、いわゆる「完全版」として発売されました。しかし、すでにオリジナル版を100時間以上プレイした人にとって、フルプライス(発売当時約9,000円前後)で再購入するには追加コンテンツが物足りないと感じるケースが多いのです。

具体的には、メインストーリーの大部分はオリジナル版と同じ流れをたどります。新規要素である3学期は確かに素晴らしい出来ですが、そこに到達するまでに既存の内容を再度プレイする必要があります。これは100時間規模のRPGでは特に大きな負担です。

追加シナリオ「3学期」の短さ

3学期は多くのプレイヤーが絶賛する高品質なコンテンツです。

しかし、問題はそのボリュームにあります。全体のプレイ時間が100〜120時間を超える作品の中で、新規の3学期部分は約15〜20時間程度。割合で見ると全体の15%ほどに過ぎません。「ロイヤル」という名前から大幅な追加を期待していたプレイヤーにとって、この量は期待値とのギャップを生みやすいのです。

既存ルートの変更が限定的

ロイヤルでは新キャラクターの芳澤かすみや丸喜拓人が追加されましたが、既存のストーリーラインへの介入は控えめです。

1学期から2学期にかけての展開は、細かな調整やUIの改善はあるものの、大筋はオリジナル版と変わりません。新キャラクターとの交流も、既存のストーリーに自然に溶け込んでいるとは言い難い場面もあります。「もっと既存キャラとの絡みが見たかった」という声は、実際にプレイしてみると共感できる部分です。

評価されている点

  • 3学期のシナリオは歴代ペルソナでも屈指の完成度
  • UIの改善で快適性が大幅に向上
  • 新ペルソナや新スポットの追加
  • 戦闘バランスの調整とギミックの追加

批判されている点

  • フルプライスに見合わない追加量
  • 3学期到達まで既存内容の再プレイが必要
  • 新キャラの既存ストーリーへの統合が薄い
  • DLCではなく完全版商法への不満

「完全版商法」への不満はペルソナに限らない根深い問題

ペルソナ5 ロイヤルが「ひどい」と言われる主な理由 - ペルソナ5 ロイヤル ひどい
ペルソナ5 ロイヤルが「ひどい」と言われる主な理由 – ペルソナ5 ロイヤル ひどい

ペルソナ5 ロイヤルへの「ひどい」という批判の背景には、日本のゲーム業界に根付く「完全版商法」への不信感があります。

アトラスに限らず、多くのメーカーが基本版を発売した後に追加要素を加えた完全版をフルプライスで再発売するビジネスモデルを採用してきました。ペルソナシリーズでは、ペルソナ3フェス、ペルソナ4ザ・ゴールデンと、同様のパターンが続いています。

この商法に対して「なぜDLCで追加コンテンツとして配信しないのか」という声は非常に多いです。

経験上、この批判は理解できます。しかし同時に、ゲームエンジンの改修やバランス調整など、DLCでは対応しきれない変更が含まれていることも事実です。ロイヤルでは戦闘システムの根幹に関わるショータイムの追加や、各パレスの構造変更など、パッチでは難しい改修が多数行われています。

💡 実体験から学んだこと
個人的にオリジナル版クリア後にロイヤルを購入しましたが、正直なところ2学期中盤まで「これ、前と同じだな…」という感覚が拭えませんでした。しかし3学期に入った瞬間、その印象は一変。丸喜のストーリーは涙なしには語れない傑作で、この体験のためだけでも購入した価値があったと今では思っています。

新規プレイヤーとリピーターで評価が大きく分かれる理由

「完全版商法」への不満はペルソナに限らない根深い問題 - ペルソナ5 ロイヤル ひどい
「完全版商法」への不満はペルソナに限らない根深い問題 – ペルソナ5 ロイヤル ひどい

ここが非常に重要なポイントです。

ペルソナ5 ロイヤルの評価は、プレイヤーの立場によって劇的に変わります。

新規プレイヤーの場合

ペルソナ5を一度もプレイしたことがない人にとって、ロイヤルは間違いなく「最高のJRPG体験のひとつ」です。

オリジナル版のすべての要素に加え、改善されたUI、追加キャラクター、そして感動的な3学期が最初から含まれています。比較対象がないため、すべてが新鮮な体験として楽しめます。実際、各種レビューサイトでの高評価の多くは新規プレイヤーからのものです。

オリジナル版経験者の場合

一方、すでにオリジナル版を100時間以上プレイした人にとっては、状況が異なります。

同じダンジョンを再び攻略し、同じイベントを再び見て、同じコープを再び進める必要があります。もちろん細かな変更点はありますが、大枠は変わりません。この「既視感」が100時間近く続いた後にようやく新規コンテンツに到達するという構造が、不満の大きな原因になっています。

📊

プレイヤー層別の満足度傾向

新規プレイヤー
非常に高い

ライト経験者
高い

やり込み勢
賛否両論

トロコン済み
不満多め

それでもペルソナ5 ロイヤルが名作である理由

新規プレイヤーとリピーターで評価が大きく分かれる理由 - ペルソナ5 ロイヤル ひどい
新規プレイヤーとリピーターで評価が大きく分かれる理由 – ペルソナ5 ロイヤル ひどい

批判点を整理した上で、公平に評価すべき点もあります。

ペルソナ5 ロイヤルは、批判があるにもかかわらず、メタスコア95点という驚異的な評価を獲得しています。これはゲーム史上でもトップクラスの数字です。

3学期のシナリオは歴代最高峰

丸喜拓人というキャラクターを中心に展開される3学期のストーリーは、ペルソナシリーズ全体を見渡しても屈指の出来栄えです。「幸福とは何か」「現実と向き合うことの意味」といった深いテーマを、RPGという媒体で見事に描いています。

このシナリオだけでも語る価値があり、多くのプレイヤーが「3学期のためだけに買う価値がある」と評しているのも頷けます。

生活の質を向上させる細かな改善

ロイヤルでは、オリジナル版で不便だった点が数多く改善されています。

銃弾が戦闘ごとに補充される仕様変更、新たなバトンタッチの演出強化、吉祥寺という新エリアの追加、ダーツやビリヤードといった新アクティビティなど。一つひとつは小さな変更ですが、積み重なると全体の体験が格段に快適になります。

芳澤かすみという魅力的なキャラクター

新ヒロインの芳澤かすみは、3学期で本領を発揮するキャラクターです。

序盤からの伏線が3学期で回収される構造は見事で、彼女のストーリーはペルソナ5の物語全体に新たな深みを与えています。ただし、前述の通り既存ストーリーへの関わりが薄い点は惜しまれます。

💡 プレイを通じて感じたこと
ロイヤルの真価は「オリジナル版との差分」ではなく「一本のRPGとしての完成度」にあると感じています。オリジナル版が90点だとすれば、ロイヤルは96点。その6点の差は小さく見えますが、実際にプレイすると確実に体験の質が違います。問題は、その6点のために再度フルプライスを払うかどうかという点に尽きます。

購入前に知っておくべき判断基準

ここまでの分析を踏まえて、購入を検討している方に向けた具体的な判断基準をお伝えします。

迷わず購入をおすすめできる人

ペルソナ5を一度もプレイしたことがない人には、ロイヤルを強くおすすめします。現在はセール時に大幅値引きされることも多く、価格面のハードルも下がっています。PS Plusのカタログに含まれていた時期もあり、実質無料でプレイできたケースもあります。

また、オリジナル版をプレイしたのが数年前で、内容をあまり覚えていない方にもおすすめです。新鮮な気持ちで改善された体験を楽しめるでしょう。

慎重に検討すべき人

オリジナル版を最近クリアしたばかりの人、またはトロフィーコンプリートまでやり込んだ人は、セール価格での購入を検討した方が満足度は高くなります。フルプライスでの購入は、3学期のシナリオに対する期待値と予算のバランスで判断してください。

⚠️
購入前の注意点
ペルソナ5のセーブデータをロイヤルに引き継ぐことはできません。完全に最初からのプレイとなります。この点を理解した上で購入を判断してください。また、3学期に進むためには特定の条件(丸喜・明智のコープランク)を満たす必要があるため、攻略情報の確認をおすすめします。

他の大型RPGの完全版と比較して

ペルソナ5 ロイヤルの評価を客観的に見るために、他作品の完全版と比較してみましょう。

ゲーム業界では完全版商法は珍しくありません。ドラゴンクエスト11Sやファイナルファンタジー15ロイヤルエディションなど、多くの作品が同様のアプローチを取っています。

その中でP5Rの追加コンテンツの質は、業界全体で見てもかなり高い水準にあります。問題は「量」と「価格」のバランスであり、コンテンツの「質」そのものが批判されることはほとんどありません。

ラストオブアス2のように賛否が分かれる作品と同様、P5Rも「期待値の設定」が評価を大きく左右するタイプの作品と言えるでしょう。ストーリー重視のゲームでは、プレイヤーの事前期待と実際の体験のギャップが評価に直結します。

「ひどい」という評価の裏にある期待の高さ

最後に、もう一つ大切な視点を共有させてください。

「ひどい」という言葉が使われる作品は、実は期待値が非常に高かった作品であることがほとんどです。

本当にひどいゲームは話題にすらなりません。ペルソナ5 ロイヤルに対して「ひどい」と感じる人がいるのは、オリジナルのペルソナ5がそれだけ素晴らしい作品だったからです。「もっとこうしてほしかった」「この価格ならもっと追加してほしかった」という声は、作品への愛情の裏返しでもあります。

これはゴーストオブツシマのディレクターズカット版でも同様の議論がありました。高品質な作品ほど、完全版への期待も高くなるのは自然なことです。

95
メタスコア

120h+
平均プレイ時間

15-20h
新規コンテンツ量

まとめとして伝えたいこと

ペルソナ5 ロイヤルは「ひどい」ゲームではありません。

しかし、「ひどい」と感じる人がいる理由は十分に理解できます。その批判の本質は、ゲームの品質ではなく、ビジネスモデルと期待値のミスマッチにあります。

新規プレイヤーにとっては文句なしの傑作。オリジナル版経験者にとっては、価格と追加量のバランスを冷静に判断すべき作品。この違いを理解した上で購入を決めれば、後悔する可能性は大幅に低くなるはずです。

最終的な結論として、ペルソナ5 ロイヤルは「買い方」と「期待の持ち方」次第で評価が180度変わる作品です。セール価格で購入し、「拡張版」として楽しむ心構えがあれば、きっと満足できる体験が待っています。

よくある質問

ペルソナ5とロイヤルのどちらを買うべきですか?

初めてプレイするなら、迷わずロイヤルを選んでください。オリジナル版のすべての内容に加え、追加シナリオ、新キャラクター、改善されたシステムが含まれています。現在はオリジナル版の入手自体が難しくなっているプラットフォームもあるため、実質的にロイヤル一択と言えます。

3学期に行けない条件があると聞きましたが本当ですか?

はい、本当です。丸喜拓人のコープを一定ランクまで上げることが3学期進行の必須条件です。さらに明智吾郎のコープランクも影響します。これを知らずにプレイすると3学期に進めず、オリジナル版とほぼ同じエンディングを迎えてしまいます。序盤から計画的にコープを進めることが重要です。

オリジナル版のセーブデータは引き継げますか?

引き継ぐことはできません。ロイヤルはオリジナル版とは別のゲームとして扱われるため、最初から新規でプレイする必要があります。これもオリジナル版経験者が不満を感じる要因の一つです。ただし、2周目以降の引き継ぎ要素(ロイヤル内での周回)は用意されています。

PC版やSwitch版でも同じ内容ですか?

基本的なゲーム内容はすべてのプラットフォームで同一です。PS4版で発売された後、PS5、PC(Steam)、Xbox、Nintendo Switchにも移植されました。PC版ではフレームレートの向上やMOD対応といった利点があり、Switch版は携帯モードでプレイできるメリットがあります。価格はプラットフォームやセール時期によって異なるため、購入タイミングの見極めが大切です。

ペルソナ5 ロイヤルのプレイ時間はどのくらいですか?

メインストーリーのみで約100〜120時間、コープやサブ要素をしっかり楽しむと130〜150時間程度が目安です。非常に長いゲームなので、まとまった時間が取れる時期に始めることをおすすめします。日常パートと戦闘パートのバランスが良いため、毎日少しずつ進めるプレイスタイルにも適しています。アストロボットのような短時間で楽しめるゲームとは対照的に、じっくり腰を据えて楽しむタイプの作品です。